2013年9月14日土曜日

高橋茂さんの本、2冊(後編)

前回のエントリでも触れた、「安曇野のネット軍師」こと
高橋茂さんの著作。
勢い余って、迷わずもう一冊も注文した。



<電網参謀 「デジタル軍師」が語る自伝的ネット戦略論>
http://www.amazon.co.jp/dp/4886462014

2冊併せて読むと、ネット選挙の夜明け前と現在進行形を
知ることが出来る、それこそ年代記のような感慨に包まれる。

最新作の『マスコミが伝えないネット選挙の真相』ではネット選挙というか、
ネットポリティクス全般に渡り広範囲な考察を披露頂いており、とても勉強になった。
こちらは氏の初陣となった長野県知事選で、まったく政治との関わりがないところから
如何にして最強の軍師になっていったかが綴られている。
こちらの方が、個人的には興味をそそられた。


「共感」なのかも知れない。
私がこっちの本をより面白いなと思うのは、幾つか理由がある。
私自身の「IT事始め」がWindows普及の前後だった事や、
大学のレポートがWordでなく「ワープロ」だったこと。
「電子メール」というものがまだ一般的でなかったこと。
「ぴーひょろろ」の音が懐かしいモデムを知っている世代であること。
「スマホ」も「光」も無かった時代。
とにかく昔は「ないない尽くし」だったことが伺える。
その分、どうやって伝えるかという本質の部分で苦心する。
制約の中で、あれこれと知恵を絞る。
どうやって効果的に使いこなすか、試行錯誤を繰り返す。

かれこれ6年前の参院選からのキャリアしか持ち合わせていない私でも
そう思うのだから、高橋茂さんの場合は、それこそ生き字引のような方から
眺める今のIT事情はどうなんだろう。
自分の拙い経験と照らし合わせて読むとなるほどと思うし、
同時に「そこまでは思いつかなかった」と目から鱗の戦術も沢山あった。
むさぼるようにページを捲った。
『マスコミが伝えない~』が最新ヒットなら、
『電網参謀 ~』は定番のクラシックといったところか。
その分野に興味の方は、是非とも併読されることをお奨めしたい。


余談だが、本書ではメルマガの連載小説
「天国のいちばん底」配信の舞台裏についても紹介されている。
『勝谷誠彦のxxな日々。』読者の私には良かった、なんとなく
得した気分。

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