数年前までは敷居の高かった動画配信も、スマホの普及で万人が気軽に
出来るようになった。
いよいよ、最後の壁を誰もが乗り越えられる。そんな時期が迫っている。
恐らく3年後の参院選(あるいは、衆参同時選挙になるんだろうか)、
いや、それを待たずに2015年に予定されている統一地方選の頃には
ブログやツイッターだけでなく、政治家が自らサイトを立ち上げる事も
普通になっているかも知れない。
実際、ブログやツイッターを開設するのと、サイトを運営更新するのは
さほど変わりない。
各ツールの更新に掛る動作を振り返ると、とてもよくわかる。
1:ログインする
2:文字を入力する
3:画像や動画をアップロードする
4:更新する
大半はこれだけで事足りる。
サイトの場合はこれらの他に、Webサーバへのアクセスが発生する。
中にはMovable TypeやWordPressのようなブラウザベースの
CMS(Contents Management System。要は、サイトを運営する仕組み)も
あるが、サーバーへのインストールやサイト自体のデザイン、
FTPの設定などがほんの少し面倒なのを除けば、基本的には1から4の
動作の繰り返しだったりする。
それについ最近は、無料でも手軽に洗練されたサイトを
立ち上げる事ができるようになってきた。
「Jimdo」や「WIX」、「Webnode」などを使えば、
誰もが一定のクオリティを保ったサイトを開設できる。
<Jimdo>
http://jp.jimdo.com/
<WIX>
http://ja.wix.com/
<Webnode>
http://www.webnode.jp/
テンプレートのアレンジから始めるので、オリジナリティを追求するには
それなりの経験を要するし、ページ間の繋がり(リンク)を考えなければならないなど
ブログやツイッターに比べたら手間が掛るのは否めない。
それに、フェイスブックのような「いいね!」が返ってくるわけでもない。
ただ、サイトをひとつ立ち上げた時の達成感は、ブログ記事を10件書くよりも
100回のツイートをするよりも遥かに大きい。
そしてなにより「伝えたい事がはっきり」してさえいれば、
それだけでも魅力的なサイトに仕上がる。
最近オープンした知己のサイトが、それを証明してくれている。
本人曰く「不器用ながら」とはいうものの、私は充分立派なサイトだと思う。
<気仙沼バレエソサエティ>
http://kesennumaballet.jimdo.com/
じっくりサイトを眺めると、本当に「いいな」と思う。
応援したくなる。
うん、お世辞抜きに、いい。
なぜそう感じるのかと自問自答して、はたと気が付いた。
1:作り手の、サイトの主役への想い入れが有るか無いか。
ここでは現在のソサエティ代表・高橋知子さん、そして小さなバレリーナたち。
そういう目には見えないものが、行間から溢れている。
2:何を伝えたいのかが、明確になっているかどうか。
これは全てのサイトに言える事なのだけれども、それがあるだけでも
違ってくる。
ITスキルの巧拙や、グラフィックデザインの素養といった美麗さは、
それはあまり関係ない、以上の2つさえ押さえたら、
それだけでも良いサイトになるのだろう。
そして、作り手の想いとサイトの主体の想いがシンクロすればするほど、
ホームページやサイトといったものは、どんどん良くなり充実していく。
伝えたい、知って欲しいという想いがあれば、技術は後からついてくる。
アクセス解析や検索エンジン対策、コンテンツのブラッシュアップなど
「もう一段、あるいはもう二段」上げるための方法論というものは
誰もが出来るわけではない。それに手間もかかる。
こうして書いている私自身でさえ、満足に至る事はそうそうない。
それでも、せっせとこしらえたものが世界中の人の耳目に触れる、
自身の発信を誰かに見つけて貰える喜びや、自らの発信が誰かの
プラスに作用するといった、伝わる嬉しさとでも言うんだろうか。
多くの人が、意識していないだけなのだと感じる。
メールが届く。つぶやきやエントリが届く。サイトを見てくれる人がいる。
一見すると当たり前のように感じられる、その事の凄さ。
そこに気付いていない政治家が多い。
ここ暫くはネット選挙の話題を引っ張る形で同種の話題が続いてしまった。
それでも、政治家をSOHOに置き換えたら「まだやってないの?」というレベルの
話でもある。
そういう意味では、公職選挙法の縛りやネット選挙の解禁に関わらず、
政治家のネット活用自体が遥かに遅れているんだなと改めて感じる。
市井の人たちはどんどんやっている。政治家の世界が(たぶん)一番遅れている。
いずれにしても、ホームページの開設や運営が特別な事ではなくなる、
そういう時代がすぐそこまで来ている。
そうしたインターネット発信における「最後の壁」が崩れた時、
政治の分野におけるインターネットはまた一歩前進するんじゃないだろうか。
そう思っている。
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